2008年2月16日土曜日

みずほ証券 インドでのビジネス拡大へ

みずほ証券は15日、インド最大の財閥、タタ・グループの金融中核会社タタ・キャピタルと包括提携すると発表した。年内に共同でインドの未公開企業に投資するファンド(基金)を設立するほか、富裕層向けの資産運用事業を展開する。みずほ証券は今回の提携を足がかりに、高い経済成長を続けるインドでのビジネスを拡大する。

 共同で設立する投資ファンドは数百億円規模になる見通し。日本やアジアの機関投資家から集めた資金をインドの未公開企業に投資するほか、上場企業にも投資して運用する。

 急速に増えているインドの富裕層向け資産運用ビジネスとしては、みずほ証券のスイス現地法人が運用している金融商品を提供する方針だ。

 また、企業の資金調達など法人向け事業も幅広く共同で展開する方向で検討を進める考え。将来的にはみずほ証券としてインドに拠点を設け、一般個人向けのサービスを展開することも視野に入れている。

 タタ・グループは自動車、製鉄、電力、化学など7分野98社で構成し、2007年3月期のグループ売上高は約3兆4000億円にのぼる。高い経済成長が続く同国で金融分野も強化。中核会社として昨年6月にタタ・キャピタルを設立した。今回の提携で、みずほ証券のノウハウを導入し、事業拡大を図る。

 みずほグループでは、みずほ証券の親会社であるみずほコーポレート銀行も今年1月、インド大手のインドステイト銀行と法人向け業務で提携している。最大財閥のタタとの提携により、グループとしてインド事業を強化する考えだ。