2007年12月6日木曜日

みずほ証券、1500億円増資

みずほフィナンシャルグループ(FG)は5日、傘下のみずほ証券が1500億円の第三者割当増資を実施すると発表した。同じFG傘下で同証券の直接の親会社であるみずほコーポレート銀行(CB)を引受先とし、自己資本の充実と業務基盤を強化する。

 みずほ証券は、米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題に絡む多額の損失で、2008年3月期連結決算で約920億円の最終赤字を計上する見込み。資本増強によって、格付け低下などによる証券業務への影響を排除する狙いだ。

 また、みずほ証券は、上場会社である新光証券との合併を来年1月から同5月に延期しているが、多額損失の計上で合併比率の見直しを迫られている。資本増強には、財務体質を強化して合併条件の改善を図り、合併を確実に実現させる目的もあるとみられる。

 みずほ証券と新光証券は今後、合併比率などを改めて協議する。

 第三者割当増資の払い込みは6日で、みずほCBが全額を引き受ける。これにより、みずほ証券への出資比率は81・5%から85・5%程度に上昇する。みずほ証券は1500億円のうち、750億円を資本金に充て、残りは資本準備金に繰り入れる。

 みずほ証券は、サブプライムローン関連の金融商品への投資で損失が膨らみ、07年9月中間連結決算で約270億円の最終赤字を余儀なくされた。通期でも関連商品の値下がりが見込まれ、最終赤字が拡大する。

 このため、みずほFGの08年3月期連結決算は、最終利益が当初予想の7500億円から、6500億円に下方修正された。