2008年1月15日火曜日

三菱UFJ、JALカード株取得へ

経営再建中の日本航空が、100%出資子会社であるJALカードの株式の一部を三菱UFJフィナンシャル・グループに売却することがほぼ確実になった。三菱UFJは11日、日航側に同カード株の49%を買収する方針を伝えた。一方、同じく売却先として有力視されていたクレディセゾンは同日までに、買収を断念したもようだ。買収額は400億〜500億円程度とみられる。

 日航はリストラ策の一環として、JALカードの約半数の株式を手放す方針を決めていた。買収には三菱UFJやクレディセゾンのほか、外資系投資ファンドなどが名乗りをあげていた。

 三菱UFJは、顧客に富裕層を多く抱えるJALカードの株式取得で、傘下のカード会社との相乗効果を狙う。また、グループの金融商品の販売増にもつなげたい意向だ。

 日航は売却益で、老朽化した機体の更新など他社との競争激化に備える。JALカードの顧客は、頻繁に航空機を利用するなど本業との関係が深いため、過半数の株式を引き続き保有し経営権は維持する。