2008年1月30日水曜日

米シティ、日興を完全子会社化

米金融大手シティグループは29日、日興コーディアルグループとの株式交換が完了し、同社を完全子会社化したと発表した。外資系企業が日本子会社を通じ、株式交換で日本企業を買収する三角合併の第1号となった。

子会社化の完了に伴い、30日付で日興の桑島正治社長が副会長に、会長でシティ日本法人のダグラス・ピーターソン社長が、日興の社長を兼務するなどの人事を発表した。桑島氏は29日付で、シティ日本法人の取締役に就任した。

シティは、日本国内で銀行、証券業務を手掛ける総合金融サービスの実現を目指す。日興もシティの国際的な拠点網や高度な金融技術を顧客獲得に活用する。

ただ、シティはサブプライム(高金利型)住宅ローン関連で巨額損失を計上し、経営基盤が揺らいでいる。また、日本には銀行と証券の業務垣根規制もあり、日興の完全子会社化の効果をどれだけ発揮できるかは未知数だ。