バークレイズは15日、投資銀行部門であるバークレイズ・キャピタルが、クレジット市場へのエクスポージャーにより、7―10月に13億ポンド(27億ドル)の評価損を計上したと発表した。
バークレイズ・キャピタルは7―9月期に5億ポンドの評価損を計上したのに加え、10月にも8億ポンドを追加計上した。
評価損の金額は、多くの市場関係者の予測よりも少なかった。
バークレイズ・キャピタルの1―10月の純利益および税引き前利益は、評価損計上後で19億ポンドとなり、前年同期を上回った。
バークレイズのジョン・バーレイ最高経営責任者は、声明の中で「きょう発表した詳細なディスクロージャーは、今年、特に市場が混乱した10月に力強く底堅いパフォーマンスを上げたことを示している」と述べた。
バークレイズ・キャピタルは10月に計上した評価損について、格付け機関が債務担保証券(CDO)を幅広く格下げし、市場が急落したことを受けたもの、と説明している。
バークレイズ株は先月、クレジット市場へのエクスポージャーに絡んで多額の損失を計上するとの懸念から15%急落していた。同社をめぐっては100億ドルの評価損を計上するとのうわさや、経営陣が辞任するとのうわさも流れたが、同社は先週、それを否定していた。