2007年11月27日火曜日

日経平均、後場で急速に切り返す

午後の東京株式市場では、アブダビ投資庁(ADIA)が米シティグループに資本参加することが明らかになりサブプライム問題への不安が和らいだことから先物にショートカバーが入り、前場に急落した日経平均は急速に切り返した。

 一時は1万5300円台まで上昇し、1日の上下値幅が500円を超える乱高下となった。27日の東京市場は午後に入り地合いが一変、ドル高/株高/債券安になった。日本時間の正午前に明らかになったアブダビ投資庁の米シティグループへの資本参加が材料視された。

 米金融大手シティグループには、サウジアラビアのアルワリード王子がかなり出資しているが、アブダビ投資庁(ADIA)に普通株に転換する出資証券75億ドル相当を売却することで合意したと発表したことでシティの信用力を上げる動きとして市場はいったん評価しているようだ。

 ただ出資額の75億ドルは決して大きい額ではない。現在の東京株式市場は、ニュースに驚いたショート筋の買い戻しで切り返してきているが、シティが一息つけるか、それとも不十分とみるか、本当の評価は今晩の米国株式市場にかかっている。