2007年11月26日月曜日

横浜銀など4行2けた増

地方銀行・第二地銀大手10行・グループの2007年9月中間連結決算が出そろった。日銀による昨年7月のゼロ金利政策解除とその後の追加利上げで、貸出金の利回りが上昇。利ざや改善効果で、最終利益は横浜銀行、静岡銀行、札幌北洋ホールディングス、京都銀行が2けた増益となった。

 米国の低所得者向けサブプライム(高金利型)住宅ローン関連の損失は7行がゼロだった。サブプライム損失は、最も多い千葉銀行でも中間期で9億円にとどまり、業績への影響はほとんどなかった。ノンバンク関連の損失も軽微で、両損失により業績の下振れが相次いだ大手銀行6グループとは対照的な結果となった。最終減益は西日本シティ銀行だけだった。

 地銀でサブプライム関連の影響が少なかった背景には、住宅ローン、中堅・中小企業向け融資に力を入れたことや、「複雑な仕組み債には投資しない」(京都銀)など国債を中心とした保守的な運用姿勢がある。

 一方、業界筋の間では「これまで地銀は不良債権処理に追われ、ハイリスク商品に手を出す余裕がなかっただけ」との見方もある。