2007年11月26日月曜日

ノーザン・ロック、ヴァージン主導の企業連合を優先交渉相手に選定

リチャード・ブランソン氏率いる英ヴァージン・グループを中心とする企業連合が、経営の悪化している英中堅銀行ノーザン・ロックを救済する優先交渉相手に選定された。同連合は、イングランド銀行(中央銀行)に対して110億ポンド(226億ドル)を早期返済する計画だ。

 ノーザン・ロックによるとヴァージン主導の連合は、同行をめぐる危機が明らかになった9月半ば以降に積み上がった推定250億ポンドに上るイングランド銀行からの借り入れを完済する明確な道筋を提示している。

 同連合には買収ファンドのWLロス、投資グループのトスカファンド、香港に拠点を置く投資グループのファースト・イースタンが含まれている。

 同連合は、買収計画に基づき、直接または1株25ペンスでの株主割り当てを通じてノーザン・ロックに13億ポンドの新規資金を注入するという。

 ただノーザン・ロックは一方で、戦略見直しの一環として取締役会が引き続き他の選択肢を模索するとしている。

 優先交渉相手選定の発表を受けて26日のロンドン証券取引所のノーザン・ロック株は上昇し、日本時間午後6時50分現在、前営業日比36.20%高の1.161ポンドを付けている。荒い値動きとなる中、一時は57%急伸した。