2007年11月18日日曜日

9月中間決算 りそなHD 最終益73・9%減

りそなホールディングス(HD)が16日発表した2007年9月中間連結決算によると、最終利益は前年同期比73・9%減の1202億円となった。前年同期は将来の利益計上を前提に、払いすぎた税金の戻りを見込んで計上する「繰り延べ税金資産」の計上制限が緩和され、大幅増益につながったが、今中間期はこうした特殊要因が抜け落ちたことなどから大幅減益となった。

 ただ、繰り延べ税金資産の影響を除いた前年同期の最終利益と比べても、今中間期の最終利益は36・3%減少した。03年に実質国有化されたりそなは早期の完全復活を目指しているが、なお道半ばといえそうだ。

 本業のもうけを示す実質業務純益(傘下銀行合算)は8・1%減の1650億円。投資信託の販売や不動産業務、企業年金の受託など本業は順調に推移したが、国内株の下落で発生した保有投資信託の含み損を一掃するために計上した150億円の損失が収益を押し下げた。

 米国のサブプライム(高金利型)住宅ローンに関連した資産担保証券などへの直接投資はゼロで難を逃れた。また、ノンバンク向け融資は慎重姿勢を維持しており、貸金業法の改正などによるノンバンク業界への逆風の影響も受けなかった。